プリファブ・スプラウト Prefab Sprout (Part 1.)

ネオ・アコースティック・ギター・ポップというジャンルには、けっしてとどまらない音楽性を持つ「Prefab Sprout」。

評論家受けすることや、完全な「楽曲重視」の姿勢、また最近2作のアルバムの「完璧主義」さから、少しかたいイメージをお持ちの方も、いらっしゃるかもしれません。

ここではそんな彼らの、ちょっとしたエピソードを中心に、彼らの作品を、これから聴いてみようという方へも、興味を持っていただけるような、記事を作ってみました。

*彼らのバイオ、アルバム(6作品)のレビュー、また「パディ・マクアルーン」のインタビューが、月刊誌「レコード・コレクターズ 2000年6月号」(ミュージック・マガジン社 雑誌コード 19637-6)に掲載されています。「タワー・レコード」など大型レコードショップなどでは、同誌のバックナンバーを置いているところもありますので、現在でも購入が可能です。

またイギリスのオフィシャル・サイトをはじめ、この日本でも彼らを取り上げた、素晴らしいホーム・ページがございます。そちらへの訪問もおすすめいたします。

プリファブの紅一点、ウェンディ・スミス (Wendy Smith)に注目!

プリファブの作品で、天使のようなコーラスを聴かせてくれるのが、彼女「ウェンディ・スミス Wendy Smith」です。作品では「Backing Vocal」とクレジットされているように、楽器を担当しているわけではありませんが、「プリファブ・サウンド」にとって、なくてはならない存在だと思います。

プロモ・ビデオではギターを持った姿もありますし、以前はライブでギター(キーボード?)をプレイしていたという記事も、目にしたことがあります。しかし彼らの初期の曲、「Walk On」のライブ放送でも、彼女はコーラスのみを担当しており、恒常的に楽器をプレイしていたかは不明です。(パデイによると彼女は、ピアノとクラリネットが演奏できるとのこと)

通常は長いバースを歌うことのない彼女ですが、B面曲「シルエット〜Silhouettes」(シングル「Faron Young」に収録)では、曲全体をソロでボーカルを担当しています。ベース・リフが印象的な少しアップ・テンポの佳曲で、フアンの人気曲でもあります。サビの「パパパ」フレーズと、間奏の展開の妙がプリファブっぽいといえるかと思います。

86年、イギリス総選挙時に、労働党支援のための「Red Wedge」というベネフィット・ツアーがありました。ビリー・ブラッグ(with ジョニー・マー、アンデイ・ルーク)、スタイル・カウンシルなどが参加したツアーに、一晩だけ彼らも参加しています。そこでウェンディがソロで歌う曲があったそうですが、もしかしたらこの「シルエット」だったのかもしれません。

ウェンディ・スミスがウイークエンドのジャケットの作者であるというのは本当か?(2004年1月追記分)

以前こちらの項目で、ウェンディ・スミスが画家としてヤング・マーブル・ジャイアンツ人脈のジストや、ウイークエンドのジャケット・デザインを担当していると紹介していました。

しかしこれをヤング・マーブル・ジャイアンツ側から検証してみると、二人が本当に同一人物なのかという疑問が出てきました。

それはある一枚のアルバムのライナーノーツがきっかけでした。
ヤング・マーブル・ジャイアンツ〜ジスト〜ウイークエンドと連なるグループたちの音源をコンパイルしたラフ・トレイドの編集盤「Nipped in The Bud 」。
この日本盤には本国のレーベル関係者による彼らのヒストリー記事が付いています。

これによるとすでに1976年の時点で、スチュワート・モックスハムが結成したパブ・バンドに「Wendy Smith」が関わっていることがわかります。
彼女は楽器の担当はないものの、大切な助言者としてメンバーと同列で記述されています。
(ちなみに83年に発表されたこのアルバムのジャケット・デザインも「Wendy Smith」が担当しています)

1980年の末にこのヤング・マーブル・ジャイアンツが解散し、
同時にモックスハム兄弟によるジストと、アリスン・スタットンによるウイークエンドの二つのグループに分派します。

「Wendy Smith」は以後、両グループのジャケット・デザインを手がけ、彼女独特の水彩画が見られるようになります。

さらに初の音楽活動での貢献として、Gistのアルバム「Embrace The Herd」の中の1曲「Carnival Headache」で歌っています。

ここでプリファブ・スプラウトのウェンデイの動向に目を向けたいと思います。
プリファブ・スプラウトは70年代後半から地元ダーラムやニューキャッスル周辺でライブを続けていたようですが、
ダーラムから程近いミドルズブラ出身の彼女は、この時期いちフアンとして彼らと出会います。
そのうち友人とともにバッキング・ボーカルとして彼らのライブに出演するようになり
82年9月の「The Devil Has All The Best Tunes/ Walk on」のシングルから、録音にも参加するようになります。

この時期ジスト/ウイークエンドの活動時期と、すでにメンバーとしてプリファブに迎えられていた
ウエンディの活動時期は重なっています。
さらに83年6月にラフ・トレイドからプリファブのデビュー・シングル「Lions in My Garden / Radio Love」が再発売されており
ワンショットの再発ではあるものプリファブとレーベルとの関係があったことがわかります。
くわしく追わないかぎりにおいては、二人が同一人物であると類推されても不思議ではありません。


ヤング・マーブル・ジャイアンツ側の「Wendy Smith」のその後はといえば
基本的にはその後スチュワート・モックスハム関係のグループへのジャケット・アートを手がけることはなく、
91年にアメリカの男女デュオグループ、マグネット・フィールズのデザインを担当しています。

この作品「Distant Plastic Trees」は、ヤング・マーブル・ジャイアンツやウイークエンドにに近いサウンドを持っています。

彼らに影響を受けたマグネット・フィールズのメンバーが、ジスト/ウイークエンドのジャケット・デザインを担当していた
「Wendy Smith」に依頼したというストーリーを想像しますが、そのいきさつについては不明です。
このジャケットの水彩画は、まさにウイークエンドでのデザインをほうふつとさせるもので、彼女の署名も入っています。
(日本盤リリ−スでは このジャケットを"プリファブ・スプラウト"のウェンデイが担当したと紹介されています)


しかし「Wendy Smith」の本業はジスト/ウイークエンドでの活動以降、詩集や絵本、学習用教材の挿絵の制作であったと思われます。

洋書を扱っている「アマゾン」のサイトで検索してみると、「Wendy Smith」がイラストレイターとしてクレジットされた結構な数の書籍が見つかります。
またそれぞれの出版時期のブランクが少なく、恒常的に仕事をしていたのがわかります。

そのいくつかを取り寄せてみると、挿絵のため若干作風の個性は薄くなっているものの、おそらく「Wendy Smith」本人のものだと確認できます。
奥付に略歴が掲載されているのを期待したのですが、イラストレイターのものまではないのが普通のようで、
そこからは確証が得られませんでした。

ふたたびプリファブ・スプラウトのウェンデイ側からの検証に戻ってみると
ジスト/ウイークエンドのジャケット・デザインを手がけていた人物がプリファブのウェンデイだとする認識は、日本固有のものではないかと思われます。

この記事を作成するにあたってもう一度海外のプリファブのインタビューや、プロモ資料をあたってみたのですが
私が見た限りにおいてはこれに言及された内容は見当たりませんでした。

またジョン・バーチさんによるプリファブのバイオ本でもウェンデイのサイド・プロジェクトにおいては
音楽的なものしか触れられていません。

おそらく海外の音楽誌の記事などでは、「Wendy Smith」がプリファブのウェンデイであるとした記録や推測はないと思われます。

これを元に考えてみると、さらに二人が同一人物であることへの疑問点が出て来ます。

ヤング・マーブル・ジャイアンツ側の「Wendy Smith」は1976年の時点で、スチュワート・モックスハムのバンドをサポートしていました。

対してプリファブのウェンデイは、80年頃グループのライブに参加しはじめた時点では現役の学生でした。

さらにイングランド北部のダーラム(ニューキャッスル)とウエールズのカーディフ(イギリスの南西端近く)では距離的にかなり離れています。
もちろん国内であり交流が無理だったとは言えませんが、二つのグループへの参加を両立させるには難しい距離だと思います。


またプリファブのウェンデイがジストやウイークエンドのジャケット・デザインを手がけていたなら、どうしてプリファブのデザインは手がけなかったのかという疑問も生まれます。

はじめて私がプリファブの88年のシングル「Nightingales」のジャケットを見たとき、その水彩の作風から「ウェンディが手がけたものに違いない」と確信しました。
しかし実際は別人の名前がクレジットされていて、どうしてこの作風ならウェンディに書いてもらわないのかな?と思ったものでした。

もしかしたら日本のみで両人が同一人物とされ、それが海外では認識されていないため
どこからも追求されることなく、また訂正されることがなかったとも考えられます。

日本ではプリファブのライナーノーツや音楽雑誌の記事で触れられていることも多く、私個人としては、まったく疑うことなく二人が同一人物だと思っておりました。

裏付ける事実としても、プリファブ側の小さいながらもラフ・トレイドとのつながり、ヤング・マーブル・ジャイアンツ側の「Wendy Smith」のジストでのボーカル参加(=音楽活動)があり、
雰囲気的なものとして、どちらもグループの中心人物ではなく、プリファブのウェンデイの
"ジャケット・デザインを手がけそうな" ただずまいは説得力のあるものでした(まったくの印象でしかないのですが)。

ここで述べてきたように、二人が同一人物であると断定するに足りる確証はなく
今のところははっきりと言い切れないと思います。過去の記事を訂正をお伝えしたいと思います。

 

プリファブの原型? 未CD化の楽曲に注目!(パート1.デビューから「Steve McQueen」時代まで)

昨年、彼らの2枚目の編集盤、「38カラットコレクション」が突然発表されました。(日本盤CDも発売されています)

フアンが喜んだのが、デビュー曲「Lions In My Garden (Exit Someone)」の収録でした。この曲はいままで、「If You Don't Love Me」のシングルCD、ラフ・トレードのコンピCD 「A Constant Source of Interruption」に収録されていたものの、どちらの収録盤も現在は廃盤で、すぐには見つけられないものでした。この編集盤の登場で、歌詞・対訳も読め、気軽に聴けるようになったのは、うれしい限りです。

以前日本のみで彼らのB面曲を集めた、編集盤CDのリリースが企画され、ジャケットやライナー・ノーツまで完成しながら、結局発売中止になったという出来事がありました。この機会を逸したあと、オリジナルアルバムに未収録の楽曲は、いまだCD化されていませんし、シングルB面曲に関しましては、フォーマットの性質上(発売後、すぐ廃盤)、なかなか聴くチャンスが限られています。

ここではそんな未CD化曲、B面曲に関して触れてみたいと思います。

「Radio Love」

1000枚限定と言われるデビュー7インチ、「Lions In My Garden (Exit Someone)」のB面曲です。

このシングルは82年、まず彼ら自身の「キャンドルレーベル」から発売され、のち「キッチン・ウエア」、「ラフ・トレード」、「キッチン・ウエア」(CBSとの契約以降、2枚のシングルのカップリング12インチとして)と、何度か再発されています。しかしそれから年月も経ち、またこの「Radio Love」「Lions〜」のように、ほかのシングルや編集盤に収録されなかったために、なかなか聴けるチャンスがありません。

曲はラジオのチューニングを合わせるサウンドから始まり、彼ららしいコード進行でありながら、ミデイアム・テンポで落ち着いた印象を受けます。どこか寂しげな、個人的にかなり好きな曲です。展開の前の、ギターのハーモニクス音を使ったところなど、さすがといえるセンスを感じます。他の初期の曲とは違い、デモ音源やライブ音源が残っていないのは不思議です。

「The Devil Has All The Best Tunes」

83年に「キッチン・ウエア」から発売されたこのシングルも、再発はあったものの「38カラットコレクション」には収録されませんでした。従ってCD化はコンピ「The Indie Scene 83」での収録のみではないでしょうか?

曲はウェンディのコーラスからはじまり、全体的にもフューチャーされています。とにかく構成が複雑で、シングルとしては、「キャッチー」とはいえないかもしれませんが、こういった曲構成を好む他のニューウエイブ系のバンドとは違い、アコーステイックなあたたかみが感じられます。ピアノでコードを叩いているのが、意外に印象に残ります。84年頃まで、ライブのセットリストに入っていて、ハイライトに演奏されていました。

「Walk On」

「The Devil Has All The Best Tunes」のB面曲です。おそらく未CD化と思われます。

A面とサウンドの感触は似ていますが、もう少し落ち着いた曲調です。当時のこの曲の演奏のTV放送では、間奏でテンポチェンジして、彼らにはめずらしくアドリブを入れていました。

この放送では「Don't Sing」のプロモビデオでも見られるように、パディはピックを使わず、指弾きでギターを弾いています。あの独特のコード感の秘密のひとつかもしれません。そのオールドグレッチのクリアなギターサウンドは最高でした。

「He'll Have to Go」

「Don't Sing」、「When Love Breaks Down」12インチのB面収録の彼らの唯一のカバー曲です。オリジナルはカントリー歌手、「ジミー・リーブス Jimmy Reeves」の60年のヒット曲です(同名アルバムもあり)。エルビス・プレスリー(77年、生前最後のアルバム「Moody Blue」収録)、ライ・クーダー(76年 「Chicken Skin Music」収録)にもカバーされています。

この曲は「Two Wheels Good」(アメリカ版、Steve McQueen)のCDに収録されていて、手軽に聴くことが出来ます。しかし上記のどのバージョンにも似ていない彼らの録音は、もうほかのアルバム収録曲と完全に同化しています。静かなバラードで、ウェンディのコーラスも曲にフィットしています。ライブでも演奏されていました。

「Spinning Belinda」

「Couldn't Bare to Be Special」のB面曲で、未CD化です。イギリスのLP付雑誌、「Debut LP Issue 3」に収録されています。余談ですがこの雑誌記事中にも彼らが大きく扱われています。またほかの収録曲もネオアコフアンにも、たまらないアーチストのものばかりです。

この曲は3人組グループ時代(パデイ談「ジャムのような・・・」)から演奏されてきたとのことです。当時の録音では、歪ませたギターで、力強く演奏されており、これはこれで魅力があります。

しかし、やはりこのデビューしてからの録音は素晴らしい出来だと思います。初期のエネルギーと、デビュー後のうまく洗練されたプロデュースのバランスが絶妙です。個人的には彼らのB面曲のベストだと思います。

「Donna Summer」

「Couldn't Bare to Be Special」12インチのB面曲として、初お目見え。のち「When Love Breaks Down」12インチのB面にも収録されました。また「Hey Manhattan!」の12インチに収録されるとともに、同曲CDシングルにてCD化されています。

実はかなり初期の曲で、当時はかなり早いテンポで演奏されていたとのことです。どうしてもタイトルから、派手な曲を想像しますが、正式に録音されたのは、実に静かで落ち着いたバージョンです。パデイがこの手のバラードを、メジャーな女性歌手に提供したら、かなりのヒットを飛ばせると思うのですが。。。

「Dianna」

84年 「When Love Breaks Down」の最初のリリース時のB面曲。今では彼らの代表曲として、一番に挙げられることの多い、「When Love〜」ですが最初のリリース時は、注目されませんでした(全英チャート89位)。のち業界用のオムニバスビデオに収録されたビデオクリップが話題になりはじめ、翌年10月の再発売でブレイク(全英チャート25位)しました。2回目以降のリリースでは別のB面曲が収録されたので、この「Dianna」収録のシングルは意外にみつかりません。

しかしそんな状況の収録曲に限って、おもしろいというもので、この「Dianna」ものちに発売となる「Protest Songs」収録のバージョンとは、全く違うものとなっています。プロデューサーが同じ「Hal Remington」であることから、「The Devil Has All The Best Tunes」と同じセッションで録音されたのではと推測します。

初期らしい奔放さのあるバージョンで、アルバム収録のものよりも、シャープな出来となっています

「The Yearning Loins」

まず84年 「When Love Breaks Down」の、最初のリリース時の12インチと2枚組7インチのみのB面曲としてお目見え。のちに同シングルの2回目と3回目の発売時のB面曲として使用されました。

このころにしては明るめの曲調と、わざと声を低く変えて歌っている、パデイのボーカルも印象的な佳曲です。

「Silhouettes」

85年「Steve McQueen」からの初のシングル・カット 「Faron Young」のB面曲、12インチには「Full Length Version」を収録。これも未CD化で、このシングルのみでしか聴けない曲です。

注目はウェンディがソロでボーカルを担当しているところです。ウェンディをフューチャーするなら、静かめのバラードかなと考えがちですが、さすがはパディ! 実はベース・リフが印象的な少しアップ・テンポの佳曲です。

サビの「パパパ」フレーズと、間奏の展開の妙がプリファブっぽいといえるかと思います。

「Heaven Can't Wait」

85年「Steve McQueen」から2枚目のシングル・カット 「Appetite」のB面曲。(未CD化、このシングルのみ収録)

「Steve McQueen」収録曲「When The Angels」のインスト・バージョン。どうしてこの曲をインストにて収録しようと考えたのかは不明です。タイトルはパデイの好きな「Warren Beatty」の映画から。

「Oh ! The Swiss」

「Appetite」12インチのB面曲。(未CD化、この盤のみ収録)

異色のピアノによる、インスト曲です。

「Real Life (Just Around The Corner)」

85年ついにブレイクすることになる 「When Love Breaks Down」の3回目のリリース。その限定12インチ(Remodeled"12)に初収録。興味深いことに、一度作り直されています。別ヴァージョンが3タイプあります。

まず「When Love〜」の12インチ限定盤に収録されている「Full Length Version」は、次に紹介する「NME」シングルのロング・バージョンという趣きです。

この曲は同時期に、イギリスの音楽新聞「NME」の付録シングルにも収録されています。「Full Length Version」のもととなったと思われる、ショートバージョンです

次に「Cars And Girls」の1回目の発売時のCDシングルに収録されます。(初CD化)このときにSEと、まったく別のコード進行を持ったヴァースが、これまでのバージョンの前に付け加えられ、4:48秒の長尺の曲に生まれ変わります。

このバージョンは「Cars And Girls」、2回目の発売時の限定10インチ、ピクチャーCD、「If You Don't Love Me」のCDシングル(Part1)にも収録されています。

この曲は、アルバムに収録されていてもおかしくないような、ゆったりとした佳曲で、特にのちの3rdアルバムに通じる雰囲気を持っていると感じます。

群衆と街のざわめきのようなSEが冒頭部分にかなり長く収められ、そこから曲が始まってくるところは、映画のサントラのようで感動します。またどのバージョンも、曲全体にウェンディのコーラスが大きくフューチャーされていて、実に効果的です。おすすめのB面曲です。

「Wigs」

86年「Steve McQueen」から3枚目のシングル・カット、「Johnny Johnny」「Goodbye Lucille #1」の改題のB面曲。未CD化でこの盤のみの収録です。

新曲と表記され、「おっ」と身構えると彼らにしては、めずらしくリラックスしたスケッチ風の曲が始まります。彼らには多くの未完のアルバム(ミュージカル用、クリスマス・アルバムを含む)があるということですが、それらの素材のひとつだったのでしょうか?

「The Guest Who Stayed Forever」

「Johnny Johnny」の12インチのみのB面曲。未CD化でこの盤のみの収録です。

意味深なタイトルのこの曲。ウェンディの美しいボーカルと、曲終盤のフリーキーなギターフレーズが印象的です。

「Old Spoonface Is Back」

「Johnny Johnny」の12インチのみのB面曲。未CD化でこの盤のみの収録です。

やはりアンビエント風なこの曲。「Johnny Johnny」の実験的なB面曲群は、おそらく将来的にも編集盤などには収録されないのではないでしょうか?

 

以上、デビューから「Steve McQueen」時代までの未CD化曲、B面曲に関して、分かる範囲で触れてみました。次回後編にてこれ以降の曲に関して、続けていきたいと思っております。少し重箱の隅をつついた感もありますが、いかがだったでしょうか。

なお以下のリストにも、ご紹介した曲を収録したアイテムがたくさんございますので、ぜひご覧になってください。

(記事作成 2000年8月2004年1月追記

プリファブ・スプラウト リスト

 

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